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診療報酬改定 医療崩壊を防ぐには

 二〇一〇年度の診療報酬は、十年ぶりの引き上げが決まった。だが0・19%の微増だ。この程度では医療崩壊の流れを変えることは難しい。二年後の次回改定ではさらに充実を求めたい。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2009122902000078.html

 プラス改定は、薬価や医療材料価格を平均1・36%引き下げる半面、個々の医療行為の価格を表す診療報酬本体を1・55%引き上げることで実現する。診療報酬改定は通常、二年に一回行われる。小泉政権の二〇〇二年度から四回連続マイナス改定を記録してきて、ようやく反転した。

 日本医師会や全国医学部長病院長会議など医療界の反応は複雑だ。プラス改定は評価しつつも、現政権への期待が大きかっただけに「医療崩壊を立て直すには不十分」と落胆が広がっている。

 現政権の社会保障政策の中で医療の優先順位は高くないことを示したともいえなくはない。今回のプラス改定を医療再生の第一歩とし、さらに弾みをつけたい。

 医科の1・74%引き上げに対し、歯科が2・09%と高い。最近では医科、歯科とも改定率が同じだっただけに、今回の差は不透明さがぬぐえない。日本歯科医師連盟が民主党寄りの姿勢を強めていることへの論功行賞と言われないか。国民が納得できるよう十分な説明をしなければならない。

 診療報酬の総枠が決まった以上、今後は医療崩壊を最小限にとどめるためにいかに配分するかが議論の焦点だ。それを具体的に決める中央社会保険医療協議会ではこれまで開業医(診療所)中心の日医の発言力が強く、入院よりも外来重視に傾き、診療所には病院よりも手厚く配分されていた。

 例えば、再診料は病院六百円に対し、診療所七百十円と差があるが、なぜ診療所の方が高いのか患者には分かりにくい。これまでも中医協でたびたび診療所の再診料の引き下げが議論されたが、日医の反対で実現されなかった。

 さいわい十月から中医協の構成メンバーが代わり病院代表の意見が反映されやすくなった。配分の見直しで浮く財源を疲弊している病院の救急、小児医療などに優先的に盛る必要がある。

 診療所への報酬を一方的に減らせばいいわけではない。

 診療所が担っている地域医療が崩壊すれば、そのツケは病院に回ってきて、勤務医の労働強化につながる。地域医療に貢献している診療所には思い切って報酬を引き上げるなど、めりはりのある配分が求められる。

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