お薬手帳の活用…重複投薬を防止 75歳以上に新方式
自分が処方された薬剤が記された「お薬手帳」などを活用する取り組みが、13日に答申された来年度診療報酬改定に盛り込まれました。高齢者が同じような作用を持つ複数の薬剤を飲んでしまう重複投薬の防止などが期待されます。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/kyousei/jiten/20080221-OYT8T00413.htm
お薬手帳は処方された薬剤の名前や量などを記録する冊子です。定まった様式はありませんが、薬局などの窓口で無料でもらうことができます。
診療費や薬代の定価表となる診療報酬で、お薬手帳が初めて評価されたのは2000年です。「手帳を使って薬歴を管理することで、適正に薬を飲もうという意識を患者に持ってもらう」という狙いがありました。
しかし、お薬手帳の普及率は、薬の使用頻度が高くなる高齢者でさえ5割弱にとどまります。そこで、75歳以上の後期高齢者を対象にした新高齢者医療制度が4月に始まるのにあわせ、手帳の活用策が導入されました。
具体的には、受診した後期高齢者に対し、医療機関は緊急時をのぞき、お薬手帳を持参しているかどうかを確認するよう求められます。医療機関から直接薬を渡す場合は薬剤名や、服用の際の注意事項などを手帳に書き込むと、診療報酬が加算されます。薬局では薬剤情報を提供する場合、お薬手帳に記入しなければなりません。
後期高齢者を継続的に診療する担当医が院内処方を行う際も、お薬手帳への記入が必要です。このほか、病院などの退院時に、手帳を活用する仕組みも作りました。
厚生労働省の調査によると、7種類以上の薬剤を一度に処方される割合は、40~64歳が10・5%なのに対し、75歳以上は25・9%と2・5倍になります。高齢者は内科や整形外科など複数の診療科を受診することも多く、同じような薬剤を飲んで、副作用で体をこわす恐れもあります。
もちろん、医療機関や薬局ごとにお薬手帳が異なっていては、きちんと管理ができません。日本薬剤師会では、「高齢者に限らず、自分の薬歴を一冊のお薬手帳にまとめ、薬剤が飲みやすかったか、副作用があったかなどの情報もこまめに記入し、家族とともに活用してほしい」と呼びかけています。(阿部文彦)
(2008年2月21日 読売新聞)
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