後期高齢者医療 「支払基金」データに誤り
後期高齢者医療制度を運営する県広域連合は29日、保険料が軽減される高齢者に通知するため、社会保険診療報酬支払基金(東京)から提供を受けたデータ約8000人分のうち、延べ約250人分で名前に濁点がなかったり、生年月日が違ったりする誤りがあったと発表した。修正作業に追われて保険料軽減の決定に手間取っており、7月には各市町から、軽減額が記されないままの通知が発送される恐れがあるという。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/news/20080529-OYT8T00970.htm
同連合の発表では、軽減されるのは、組合保険や中小企業の従業員らが加入する政府管掌保険などの社会保険の被扶養者。軽減は「激変緩和」として導入された措置で、4月から9月までは年約4万1600円が全額免除されるほか、10月から来年3月までは9割が減免される。
対象者については、同連合が、社会保険を取りまとめている同支払基金から、漢字、カナで書かれた氏名、生年月日、保険者の名称など6項目のデータ提供を受け、市町を通じて連絡することになっている。職員が住民基本台帳と突き合わせる作業で誤りに気付いた。
「タカギ」が「タカキ」になるなどカナの濁点が間違えているほか、生年月日が1日違いになっていた。他県在住者のデータが送られて来ている例もあったという。一件一件、電話で確認をして修正しており、この後に続く、保険料額を確定する作業に遅れが生じているのだという。
対象者は県内に2万5000~3万人いるとみられ、今月30日には同支払基金から追加のデータ提供があるという。同連合の安永真一事務局長は「新たに提供を受けるデータにも、かなりの数で間違いがあると予想される。通知を受け取って、誤りに気付いた方は、市町や広域連合に連絡してほしい」と話している。
4月のスタート以来、混乱が相次いでいる後期高齢者医療制度。県内でも高齢者の不満の声が高まっており、県民主医療機関連合会などでつくる「県社会保障推進協議会」が「後期高齢者医療制度110番」を実施したところ、寄せられた100件のうち、35件が「憤り」で、制度に賛同する声は3件だけだったという。
電話相談は15、16日、松山市の愛媛自治労連会館で受け付けた。同協議会によると、「憤り」は「年金からの保険料天引きはおかしい」「年寄りへのひどい仕打ちだ」などといった声が多く、このほか、「保険料が高いのでは」など「保険料について」が28件あった。
また、「生活が苦しくて自殺が頭をよぎる」など「制度をきっかけとした生活困窮」は13件、「今後の診療内容が制限されるのでは」など「医療と生存権にかかわる訴え」は12件だった。
こうした結果を受け、同協議会は30日、県後期高齢者医療審査会に対し、制度への加入手続きなどの取り消しを求める審査請求を行う。和田宰・同協議会事務局長は「社会に多大な貢献をしてきたお年寄りに対し、制度が多大な不安を抱かせていることを実感した」と話している。
(2008年5月30日 読売新聞)
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