後期高齢者医療制度って?
今年春(ことしはる)から始(はじ)まった後期高齢者医療制度(こうきこうれいしゃいりょうせいど)。75歳以上(さいいじょう)のお年寄(としよ)りが病院(びょういん)にかかる費用(ひよう)(医療費(いりょうひ))をまかなう新(あたら)しいしくみです。どんなしくみか調(しら)べてみました。【文(ぶん)・小平百恵(こひらももえ)/え・うちやまだいすけ】
http://mainichi.jp/life/edu/maishou/naruhodo/news/20080529kei00s00s011000c.html
◇ポイント
<1>医療費(いりょうひ)は、みんなでお金(かね)(保険料(ほけんりょう))を出(だ)し合(あ)う公的医療保険(こうてきいりょうほけん)でまかなわれています
<2>75歳以上(さいいじょう)のお年寄(としよ)り(後期高齢者(こうきこうれいしゃ))にかかる医療費(いりょうひ)の専用(せんよう)のお財布(さいふ)を作(つく)りました
<3>後期高齢者全員(こうきこうれいしゃぜんいん)が、自分(じぶん)たちがかかるお金(かね)(保険料(ほけんりょう))を出(だ)し合(あ)います
<4>少子高齢化(しょうしこうれいか)が進(すす)んでいるので、国(くに)が医療費(いりょうひ)を抑(おさ)えるために作(つく)りました
◇医療用(いりょうよう)にためておく
病院(びょういん)にかかったら、会計窓口(かいけいまどぐち)でお金(かね)を払(はら)いますが、治療費(ちりょうひ)の全額(ぜんがく)を払(はら)っているわけではありません。かかった治療費(ちりょうひ)のうち、たいていの人(ひと)は3割(わり)、お年寄(としよ)りは1割(わり)を払(はら)います。小学校入学前(しょうがっこうにゅうがくまえ)までは2割(わり)です。残(のこ)りの部分(ぶぶん)は、公的医療保険(こうてきいりょうほけん)というしくみでまかなわれています。医療費専門(いりょうひせんもん)のお財布(さいふ)があると思(おも)ってください。自分(じぶん)たちが病気(びょうき)になった時(とき)のために、毎月(まいつき)、みんながお金(かね)(保険料(ほけんりょう))を払(はら)って、ためておきます。
◇75歳以上専用(さいいじょうせんよう)の財布(さいふ)
今年(ことし)4月(がつ)、75歳以上(さいいじょう)のお年寄(としよ)り(後期高齢者(こうきこうれいしゃ))の医療費専用(いりょうひせんよう)のお財布(さいふ)を国(くに)が作(つく)りました。制度(せいど)の一番(いちばん)の特徴(とくちょう)は、後期高齢者全員(こうきこうれいしゃぜんいん)が自分(じぶん)たちの医療費(いりょうひ)のために保険料(ほけんりょう)を支払(しはら)って、専用(せんよう)のお財布(さいふ)にためていくことです。金額(きんがく)は人(ひと)によって違(ちが)います。
これまでは、お年寄(としよ)りだけの家族(かぞく)は自分(じぶん)で保険料(ほけんりょう)を負担(ふたん)していましたが、それ以外(いがい)のお年寄(としよ)りの場合(ばあい)、家族(かぞく)の代表者(だいひょうしゃ)(お父(とう)さんのことが多(おお)い)が保険料(ほけんりょう)を負担(ふたん)していました。
◇歯止(はど)めが狙(ねら)い
後期高齢者制度(こうきこうれいしゃせいど)のうちお年寄(としよ)り自(みずか)らが保険料(ほけんりょう)で負担(ふたん)するのは1割(わり)。残(のこ)りは、74歳(さい)までの医療費(いりょうひ)のお財布(さいふ)と税金(ぜいきん)から出(だ)します。医療費全体(いりょうひぜんたい)が高(たか)くなると、自分(じぶん)たちが払(はら)う保険料(ほけんりょう)も上(あ)がります。高(たか)い保険料(ほけんりょう)を払(はら)うのは困(こま)るから、病院(びょういん)にかかる回数(かいすう)が減(へ)り全体(ぜんたい)の医療費(いりょうひ)を抑(おさ)えられるだろうと、厚生労働省(こうせいろうどうしょう)(国(くに)の役所(やくしょ))は考(かんが)えました。病気(びょうき)を予防(よぼう)する意識(いしき)が高(たか)くなることが期待(きたい)できますが、「お年寄(としよ)りを大事(だいじ)にしていない」とも批判(ひはん)されています。
◇無料(むりょう)の時代(じだい)も
1973年(ねん)にお年寄(としよ)りの医療費(いりょうひ)のしくみができ、ただで病院(びょういん)にかかれました。医療費(いりょうひ)が増(ふ)えてきたため、83年(ねん)には少(すこ)し払(はら)うようになり、その後(ご)、徐々(じょじょ)に払(はら)う金額(きんがく)が増(ふ)えました。2002年(ねん)10月(がつ)から、現在(げんざい)のように病院(びょういん)で1割(わり)を払(はら)うようになりました。
◇医療費(いりょうひ)の財布(さいふ)は2種類(しゅるい)
0~74歳(さい)までの医療費(いりょうひ)をまかなう財布(さいふ)はおおまかに2種類(しゅるい)に分(わ)けられます。サラリーマンの「健康保険(けんこうほけん)」と自営業(じえいぎょう)の「国民健康保険(こくみんけんこうほけん)」です。子(こ)どもたちの医療費(いりょうひ)もこの保険(ほけん)でまかなわれます。子(こ)どもの医療費(いりょうひ)は、会計窓口(かいけいまどぐち)で支払(しはら)う分(ぶん)を自治体(じちたい)(都道府県(とどうふけん)や市区町村(しくちょうそん))が肩代(かたが)わりする特別(とくべつ)な制度(せいど)を作(つく)っている例(れい)が多(おお)いです。子育(こそだ)てにかかるお金(かね)の負担(ふたん)を軽(かる)くするのが目的(もくてき)です。
◇お金(かね)を稼(かせ)ぐ人(ひと)が減(へ)る
<右>(みぎ)は人口(じんこう)ピラミッドのグラフです。すべての年代(ねんだい)ごとに人口(じんこう)を棒(ぼう)グラフにして重(かさ)ねたものです。75歳以上(さいいじょう)のお年寄(としよ)りが人口(じんこう)に占(し)める割合(わりあい)は、今(いま)は1割(わり)ですが、2055年(ねん)(お父(とう)さんやお母(かあ)さんが75歳以上(さいいじょう)になったころ)には27パーセントになると予測(よそく)されています。それに伴(ともな)い将来(しょうらい)の医療費(いりょうひ)は増(ふ)えるでしょうが、公的医療保険(こうてきいりょうほけん)を中心(ちゅうしん)になって支(ささ)える(つまりお金(かね)を稼(かせ)ぐ)若(わか)い人(ひと)は減(へ)っていきます。
毎日小学生新聞 2008年5月29日
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