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日本の医療崩壊と後期高齢者医療制度 -世界に誇るべき国民皆保険制度 完全な崩壊への決定的一歩-特別寄稿 宇沢弘文東大名誉

日本の医療崩壊と後期高齢者医療制度 -世界に誇るべき国民皆保険制度 完全な崩壊への決定的一歩-特別寄稿 宇沢弘文東大名誉
http://www.asyura2.com/07/iryo01/msg/487.html
iryo 487 2008/2/25 16:48:41
投稿者: 虹の仙人

日本の医療崩壊と後期高齢者医療制度
世界に誇るべき国民皆保険制度 完全な崩壊への決定的一歩
http://hodanren.doc-net.or.jp/iryoukankei/seisaku-kaisetu/080222uzawa.html

給付の平等性とフリーアクセスの原則
  1961年に発足した日本の国民皆保険制度の下、国民のすべては、何らかの公的医療保険によってカバーされる。公的医療保険は社会保険としての性格をもつ。すなわち、保険者は市町村または健康保険組合であって、各人はそれぞれの医療保険が特定する要件をみたすときには、保険に加入することが強制される。
  国の定める療養規定の範囲に限って、診療報酬の支払いがなされ、保険料はもっぱら、市民の基本的権利の充足、社会的不平等の解決という視点から決められる。
  とくに、社会保険としての公的医療保険については、各保険者の経営的赤字は、憲法第25条にしたがって、最終的には国が補填するのが基本的原則である。
  国民皆保険制度の基幹的原則ともいうべき、給付の平等性とフリーアクセスの原則を貫こうとするとき、個別的な保険者について、保険収支のバランスを想定することは不可能である。

皆保険制度を守る医療関係者の努力
  国民皆保険制度はもともと、すべての国民が斉しく、そのときどきに可能な最高の医療サービスを受けられることを社会的に保障するという高邁な理想を掲げて発足した。しかし、理想と現実との乖離は大きかった。
  その乖離を埋めるために、医師、看護師を中心とする医療にかかわる職業的専門家の献身的な営為と、医療行政に携わる人々の真摯な努力がつづけられてきた。
  病院の物理的条件も医療設備も必ずしも満足できるものではなかった。日本の医師、看護師などの医療専門家の、人口当たりの人数は極端に少なく、その経済的、社会的処遇も、諸外国に比較して極めて低く、また勤務条件も過酷であった。しかし、大多数の医師、看護師たちは、高い志を保って、患者の苦しみ、痛みを自らのものとして、献身的に診療、看護に当たってきた。
  日本の国民医療費はGDP当たりでみるとき、OECD諸国のなかで最低に近い水準にある。しかし、日本の医療はどのような基準をとっても、最高に近いパフォーマンスを挙げてきた。
  国民の多くはこのことを高く評価し、医師、看護師をはじめとして医にかかわる職業的専門家に対して、深い信頼と心からの感謝の念をもってきた。

高齢者を犠牲にした極端な医療費抑制
  この理想に近い状況は、度重なる乱暴な医療費抑制政策によって維持しつづけることが極めて困難になってしまった。日本の医療はいま、全般的危機といっていい状況にある。かつては日本で最高水準の医療を提供していたすぐれた病院の多くが経営的に極めて困難な状況に陥っている。
  とりわけ地方の中核病院の置かれている状況は深刻である。数多くの医師、看護師たちは志を守って、医の道を歩むことが極めて困難な状況に追いやられている。
  この危機的な状況の下で、本年4月1日、医療費抑制をもっぱらの目的に掲げて、後期高齢者医療制度が発足する。この制度は、75歳以上の老人すべてを対象として、他の公的医療保険制度から切りはなして、新しく組織される広域連合を「保険者」として、地域的に分断して、運営しようとするものである。
  保険料は、もっぱら広域連合の経営的観点に立って(おおむね2年を通じて財政の均衡を保つように)決められ、75歳以上の老人は、生活保護世帯に属するもの以外すべて、これまで扶養家族だった人も含めて個別的に保険料を支払わなければならない。
  医療給付についても、信じられないような条件が課せられている。たとえば、闘争、泥酔、著しい不行跡、あるいは自殺未遂で負傷したり、病気になってしまった場合、療養の給付はカバーされない。
  とくに深刻な影響を及ぼすことになるのが、被保険者資格証明書の制度が全面的に取り入れられることである。保険料の未納が1年を超えると、健康保険証を取り上げられ、代わりに被保険者資格証明書が発行される。
  しかし、この資格証明書だと、かかった医療費をそのたび、全額、病院の窓口で支払わなければならない。未納保険料を全額支払わないかぎり健康保険証は返してもらえない。
  「医療費の適正化」という市場原理主義的な名目を掲げて、主として「高額医療費」と「終末期の入院医療費」に焦点を当てて、75歳以上の老人を犠牲にして、極端な医療費抑制を実現しようというのが厚生労働省の意図である。
  社会的共通資本としての医療を具現化するという高邁な理想を掲げて、1961年発足した、世界に誇るべき日本の国民皆保険制度は、その完全な崩壊への決定的な一歩を歩み始めようとしている。

日本の医療はなぜ深刻になったのか
  日本の医療は、何故このような深刻な事態に立ちいたってしまったのだろうか。この深刻な事態を招来させた、そのもっとも根元的なものは、市場原理主義とよばれる似非経済学の思想である。 市場原理主義は簡単にいってしまうと、もうけることを人生最大の目的として、倫理的、社会的、人間的な営為を軽んずる生きざまを良しとする考え方である。
  市場原理主義は先ず、アメリカに起こった。そして、チリ、アルゼンチンなどの南米諸国に始まって、世界の数多くの国々に輸出され、社会の非倫理化、社会的靱帯の解体、格差の拡大、そして人間的関係自体の崩壊をもたらしてきた。
  この市場原理主義が、中曽根政権の下に始まって、小泉・安倍政権の6年あまりに日本に全面的に輸入され、日本の社会はいま、戦後最大の危機を迎えている。
  日本では、市場原理主義が、経済の分野だけでなく、医療、教育という社会的共通資本の核心にまで、その影響を及ぼしつつあるからである。
  中曽根「臨調行革」路線の下で、厚生官僚によって「医療亡国論」が声高に主張され、医療費抑制のために医師数をできるだけ少なくする政策が取られはじめた。医に経済を合わせるという社会的共通資本としての医療の原点を忘れて、経済に医を合わせるという市場原理主義的主張に基づいた政策への転換を象徴するものだった。現在の極端な医師不足、勤務医の苛酷な勤務条件を招来する決定的な要因がすでに形成されはじめていたのである。

市場原理主義は国民の願いに逆行する
  1980年代、財政赤字と貿易赤字という双子の赤字に悩むアメリカ政府は、日米構造協議の席上、日本政府に対して執拗に内需拡大を求めつづけた。その結末が、日本が10年間で公共投資を430兆円行うという国辱的ともいうべき公約であった。
  「増税なき財政再建」の旗印を掲げながら、アメリカからの、この理不尽な要求を可能にするために政府が考え出したのが、地方自治体にすべてを押しつけることであった。国からの補助金をふやさないで、すべて地方自治体の負担で、この巨額に上る公共投資を実現するために、詐欺と紛う、巧妙な手法が用いられた。
  この流れは、小泉政権の「三位一体改革」によって、さらに拍車を掛けられた。その「地域切り捨て」政策と、度重なる暴な医療費抑制政策の及ぼした弊害はとくに深刻である。
  市場原理主義の日本侵略が本格化し、社会のほとんどすべての分野で格差が拡大しつつある。この暗い、救いのない状況の下で行われた昨年7月29日の参議院選挙の結果は、国民の多くが望んでいるのは、市場原理主義的な「改革」ではなく、一人一人の心といのちを大切にして、すべての人々が人間らしい生活を営むことができるような、真の意味におけるゆたかな社会だということをはっきり示した。
  しかし、今回発足する後期高齢者医療制度は、この国民の大多数の願いを裏切って、これまでの長い一生の大部分をひたすら働き、家族を養い、子どもを育て、さまざまな形での社会的、人間的貢献をしてきた「後期高齢者」たちの心といのちを犠牲にして、国民医療費の抑制を図ろうという市場原理主義的な「改革」を強行しようとするものである。

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医療制度:「後期高齢者」→「長寿」に呼称変更 2通りあるの?戸惑いの声 /宮城   人の尊厳踏みにじる   後期高齢者医療 混乱に拍車     後期高齢者医療制度、保険料は月1800~1900円程度減   後期高齢者医療制度:苦情相次ぐ 被保険者証紛失、再交付続出 /奈良   長寿医療制度:仙台市、保険料算定ミス 49人から余計に徴収 /宮城   「後期高齢者医療制度」という国民皆見放し制度   「後期高齢者医療制度」という国民皆見放し制度 = 保坂展人のどこどこ日記   後期高齢者医療制度の廃止を! 街頭演説会・パレード   余録:「長寿」と「後期高齢者」   新年度:スタート 波乱含み“春本番” 各地で入庁・入社式 /愛媛   後期高齢者医療制度スタート 窓口に相談相次ぐ   新保険証 気付かず紛失 再発行申請 長崎市は数百件 後期高齢者医療 九州に混乱   75歳以上対象の新医療保険「後期高齢者医療制度」がスタート   後期高齢者医療制度、保険料の徴収ミス相次ぐ   後期高齢者医療制度:不評の名称、「長寿医療制度」に呼び方変えます--首相指示   「後期高齢者制度」の呼称を「長寿医療制度」に・厚労省   保険料の全国格差2倍 後期高齢者医療制度 道内は11番目の高さ   「後期高齢者医療制度」スタート 京都府内の病院で   「後期高齢者」やめます 長寿医療制度に急きょ名称変更   75歳以上に新医療制度…高齢者、戸惑う春   暮らしどうなる新年度   後期高齢者医療制度 問い合わせ殺到   反対署名1万5000人/後期高齢者医療あす開始   嘉手納町:葬祭費3万円給付を提案   高齢者医療 不安解消の説明十分か(4月1日)   (5)「介護と医療保険」 世帯に上限   県民集会:高齢者・地域医療を守れ 1日の後期制度開始を前に、松山で /愛媛   これでは安心できない   弘前市医師会が決議   弘前市医師会が後期高齢者医療の撤廃求め決議   後期高齢者医療制度来月スタート   「後期高齢者医療制度廃止を」 宇治市議会で意見書   スタート間近の後期高齢者医療制度-低い診療報酬で医療崩壊が加速?   不審電話:新たな振り込め詐欺? 後期高齢者医療制度を悪用 中間で3件 /福岡   熊本市:後期高齢者医療制度で、減額認定証の送付ミス /熊本   自民党系会派が提案「後期高齢者医療制度中止を」 京田辺市議会全会一致   来月スタート 75歳以上を対象 後期高齢者医療制度  全員が保険料負担   後期高齢者医療制度 廃止へ世代こえ連帯を   後期高齢者医療制度の中止・撤回を 伏見で怒りの集会   4月実施の保険料年金天引き   「再診料、きつかった」   人事:加古川市 後期高齢医療係、新設 1日付異動総数452人 /兵庫   後期高齢者医療制度廃止求める4野党集会   市町窓口に相談殺到   話題のテーマを党幹部が解説   青森市医師会が批判   75歳以上の負担増も   “サヨナラ議会”が閉会 新年度予算を原案可決   後期高齢者医療 見切り発車でいいのか   医療の充実には“新病院”   保険料の天引きを4市町村先送り 後期高齢者医療 事務作業など遅れ   後期高齢者医療制度:新制度、来月スタート 75歳以上、変わる保険   4月から後期高齢者医療制度がスタート。   長寿祝わない社会でいいか   負担増受け経過措置も   国保滞納:75歳以上も医療費全額負担 証明書交付対象に   3候補が第一声 大府市長選   後期高齢者医療制度、年金からの保険料天引き4月実施断念 横浜市など31自治体   高齢者の生きる希望奪う制度に怒り   府内初!「後期高齢者医療制度」廃止求める意見書可決 向日市   いのち平等   誤記載保険証 376件送る   「定額払い」導入で負担軽減保険証 未納者からの機械的な取り上げなし    後期高齢者医療制度廃止を  中京区で緊急集会   延命治療抑制が目的   列島「不信任」   後期高齢者医療制度:大垣市議会、議案可決も反対4割 自民クは過半数に /岐阜   やめなはれ 高齢者差別医療   室蘭市内総合病院・新制度に向け受付業務の混乱懸念   後期高齢者医療制度<3>   後期高齢者医療制度 長生きを喜べない社会では   「高齢者向け医療保険」の政府広報、届かない家庭も   後期高齢者医療制度   「75歳以上を追い出し」   【下】サービス低下の懸念も   政管健保19年度は1577億円の赤字 5年ぶり転落   健康保険:政管健保は2年連続赤字に 社会保険庁   後期高齢者医療制度   後期高齢者医療制度中止めざす   後期高齢者医療制度:新制度の周知、対策充実を--社会保障推進協など要請 /石川   高齢者主治医「連携と情報共有がカギ」   5年後の室蘭市職員465人、早期に見直しへ   野党4党、後期高齢者医療制度廃止を求める緊急集会を開催   後期高齢者医療制度 4月からスタート   後期高齢者医療で野党共闘 「道路」「年金」と3点セットで   保険料いくら?   “うば捨て山”以下だ   撤回へ力発揮しよう   生活があぶない   低所得ほど負担増/後期高齢者医療保険料   【特集】どうなる今後の介護保険制度?   「病院勤務医を支援するには,少なくとも1%の引き上げが必要だった」   春からじわり、医療制度改革   廃止求めて野党が集会   老人保健 来月制度変更 自治体PRに知恵   後期高齢者医療「廃止求める」   後期高齢者医療制度中止へ   増える重度障がい者の医療費負担   高齢者負担増の医療制度廃止=野党共同で法案提出   75歳以上保険料を140円引き下げ 後期高齢者医療で京都府広域連合   高齢者医療〝粗診粗療〟に…   野党、後期高齢者医療制度で廃止法案を提出   4野党が廃止法案   野党4党、廃止法案を共同提出 後期高齢者医療制度   予算案など8議案可決-県後期高齢者医療連合   2年めどに税率据え置き 田辺市の国保税   大規模ハコ物事業本格化-観音寺市08年度当初予算案   4月スタートの後期高齢者医療制度とは   高齢者97%「健診」除外地域も   後期高齢視覚障害者の人数再調査へ   マスコミの取材依頼次々   後期高齢者医療制度後の医療現場シュミレーション(極端な例えですが)   山里沸く   紋別市の新年度予算案、一般会計は約148億円、2%の増   日本の医療崩壊と後期高齢者医療制度 -世界に誇るべき国民皆保険制度 完全な崩壊への決定的一歩-特別寄稿 宇沢弘文東大名誉   後期高齢者医療制度のしくみ   後期高齢者医療制度で新課設置へ   高齢者医療制度「改革」で 健保の保険料値上げ相次ぐ   新年度予算案を発表   特定健診・特定保健指導(上) 有効性の議論深まらず   能応益割合のバランスの適正化を答申   飯島町08年度当初予算案を発表   老人医療費、福岡また1位   大型の新年度予算案…高岡市   年齢による差別 許せない 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