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TOP >  医療費抑制で医療崩壊

「再診料引き下げは第一線医療を崩壊」

厚生労働省が、厚労相の諮問機関・中央社会保険医療協議会に診療所(開業医)の再診料を今年4月の診療報酬改定で引き下げる案を正式に示したことなどに対し、神奈川県保険医協会は1月17日までに「再診料引き下げに断固抗議する」といった声明を発表した。同協会は「昨春から繰り広げられている厚労省による診療所の再診料引き下げキャンペーンは、あまりにも情報操作が目に余る」と指摘。そのうえで「第一線医療を崩壊させる再診料引き下げの策動に断固抗議する」と訴えている。

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/14044.html

 厚労省は1月16日の中医協で診療所の再診料710円を引き下げる案を提示。今年3月末までに下げ幅を決定し、それに伴って浮いた財源を医師不足が特に深刻な病院の産科・小児科・救急に配分することにしている。

 再診料については現在、病院が570円、診療所710円。同省の説明に基づく各種報道では「再診料が安い病院に患者が集中。多くの勤務医が疲弊して病院を辞め、開業医に転身、勤務医不足を生じさせたとの指摘もある」と紹介している。また、政管健保の国庫負担分の健保組合による肩代わりに関しても、「会社員の中には医療保険料が上がる人もおり、『これが医師の技術料をプラス改定に導いた』(同省幹部)面もあることから、診療所の再診料を引き下げて開業医にも痛みを分かち合わせる」という報道が相次いだ。

 こうした状況について、同協会は「診療所の再診料引き下げが道理であるかのような世論誘導になっている。厚労省の説明だけを基に報道しており、内容は明らかにおかしい」と批判している。
 診療所と病院との再診料金の格差は140円で、実際の患者負担の格差は、その3割分の42円に過ぎないことを挙げ、「これが理由で病院に集中しているのではない」と指摘。「医療機関選択の理由は、交通アクセスなどの近接性や医療機器・設備、病状によるのであり、病院集中は患者の病院志向によるものである。外来の患者1人あたりの患者負担は診療所3,345円、病院4,446円と病院が高く、再診料の格差は理由にならない」と反証している。

 政管健保の国庫負担の肩代わりについても、「社会保障費2,200億円削減の捻出策として、昨夏の段階で考案されたものであり、技術料のプラス改定と連動しない。財政状況の良い健保組合を中心に『協力金』を拠出するのであり、会社員の保険料引き上げは想定されていない」とし、「何ゆえ開業医が痛み分けを強いられるのか、論理が支離滅裂」と反発している。

 このような事実を示し、同協会は「診療所の再診料引き下げは開業医の士気を確実にくじき、経営難をいっそう深刻にする。第一線医療の疲弊・弱体化は、病院への更なる患者集中と過重負担を招き、医療崩壊を決定的にしていく」と危惧。「あるべきは安すぎる病院の再診料の引き上げ。診療所の再診料引き下げの愚策を改め、現場が希望と意欲の持てる診療報酬改定となることを強く求める」と強調している。


更新:2008/01/18   キャリアブレイン

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