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TOP >  医療費抑制で医療崩壊

「日本でも窓口負担ゼロは可能」

高い医療費の窓口負担を解消して国民が必要な医療を受けられるように-。神奈川県内の医師らでつくる「医療費の窓口負担『ゼロの会』」は11月10日、横浜市中区の神奈川県総合医療会館で市民シンポジウム「医療費の窓口負担をゼロへ~めざせヨーロッパの常識~」を開いた。医療関係者ら約100人が参加し、イギリスやフランス、ドイツなどのヨーロッパ諸国などで当たり前となっている窓口負担ゼロの実態を参考に、日本で実現するための構想を展望した。
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/12962.html

 ゼロの会は今年1月、神奈川県保険医協会が呼び掛け団体となって発足した。これまでに、映画監督の山田洋次氏をはじめ、作家の早乙女勝元氏・志茂田景樹氏、俳優の朝丘雪路氏・三田村邦彦氏、ジャーナリストの大谷昭宏氏・なだいなだ氏・むのたけじ氏らを含めて約5,000人が賛同を表明している。

 今回の市民シンポは、ゼロの会にとって初めての開催。シンポに寄せて、イギリス・イタリア・オランダ・オーストリア・ギリシャ・スペイン・ドイツ・デンマーク・ベルギーなどのヨーロッパ諸国やカナダ等では、受診時の患者負担は原則無料で「受診時の負担は当然という今の(日本の)考え方は、世界から見れば、そもそもおかしな話」と指摘。「約30兆円の国民医療費の75%は高額な医療を要する病気が占め、人数からすると約25%の患者さんに掛かっている費用。残りの医療費の25%が、大半の75%の患者さんに使われている医療費のため、患者負担を増やす受診抑制では、この中の数%の医療費が抑制されるに過ぎない。重すぎる患者負担の解消が喫緊の国民的課題」などとするアピールを発表している。

 シンポには、著名賛同者の1人でジャーナリストのむのたけじ氏・共同通信社の髙瀬髙明編集委員・池川クリニックの池川明院長がパネリストとして出席した。
 むの氏は、過去の戦争体験等を踏まえ「戦後、日本は新しい道を踏み出した。その道しるべになるのは、平和・文化・福祉で、これらの一つでも欠ければ、すべてが駄目になる。私たちの命を守る根底にあるのは、医療と教育で、命を守り健康に生きていくために金(国家予算)を使うということに発想を転換していかなければならない」などと力説した。
 また、髙瀬氏は、日本の社会保障給付費の水準について、「日本の水準は、ヨーロッパ諸国の3分の2、北欧諸国の2分の1であり、国と企業の負担で国力にふさわしい社会保障の充実が求められる」と語った。医療費抑制で〝医療崩壊〟に陥ったイギリスの実例にも触れ、「いったん医療が荒廃すると元に戻すのは大変。にもかかわらず、総医療費の対GDP(国内総生産)比を見ると、荒廃した医療の立て直しを図っているイギリスより日本は低い」と警鐘を鳴らした。
 さらに、池川氏は、イギリス・イタリア・オランダ・オーストリア・ギリシャ・スペイン・ドイツ・デンマーク・ベルギーなどのヨーロッパ諸国やカナダ等では窓口負担がゼロになっている例を取り上げ、「日本は圧倒的に負担が高い。国民医療費は公費負担・保険料・患者負担で構成されているが、そのいずれをも患者(国民)が税金や窓口負担で払っているのだから、国に対して税金(予算)の使途を要求することは当たり前」などと、日本でも窓口負担をゼロにする根拠があることを明示した。

更新:2007/11/12   キャリアブレイン

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