「国は現場不理解」病院・勤務医指摘
「国は現場不理解」病院・勤務医指摘
療養病床の削減をはじめとする一連の医療改革について「方向が間違っている」と指摘する病院が9割を超え、病院を辞めたいと思う医師が7割近くに達していることが、このほど開かれた「都市部に求められる地域医療を考えるシンポジウム」実行委員会の調べで明らかになった。誤った医療政策によって現場が苦しみ、医師不足が地域医療の崩壊を招いている実態が裏付けられており、国は早急な対策に迫られている。
http://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=12236
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同シンポジウムは、地方だけでなく大都市圏でも進行している医師・看護師不足に伴う医療崩壊の打開策を探るため、9月29日、東京都内で開催。プログラムの一環として、実行委員会が病院や勤務医を対象に実施したアンケートの中間報告を発表した。
病院アンケート・勤務医アンケートともに9月27日現在の状況で、病院アンケートには東京68、神奈川18、埼玉17など関東地域の140病院が回答。療養病床をはじめとした一連の医療改革については、「方向が間違っている」という病院が91%と圧倒的多数を占めた。これに対し「必要である」・「特に問題ない」は5%の病院に過ぎなかった。昨年6月の通常国会で成立した医療改革関連法で地域医療崩壊の危機を防げると思うかという問いにも、「思わない」が85%に達し、「思う」は2%止まり。国が進める「医療改革」は、病院から支持されていないことが裏付けられた。
また、昨年4月の診療報酬改定で取り入れられたリハビリテーションの算定日数制限に関しては、「不当だと思う」が60%と回答。奈良県の事故で社会問題化している地域の救急体制をめぐっては「十分」が13%に止まり、「やや不十分」「極めて不十分」を合わせて87%に上るなど、救急体制の崩壊状況もうかがわせた。
医師数については、「足りている」が30%。対して「やや不足」「大いに不足」が68%に至り、日本の医療を支える上で現在の医師・看護師数を「増やすべき」が91%に達した。
勤務医アンケートには、民間病院82、自治体病院17、大学病院11など121人が回答。92%が勤務先の病院での医師不足を感じ、病院を辞めたいと思うことがあるかでは「いつもある」9%・「しばしばある」14%・「時々ある」29%・「まれにある」22%と、何らかの形で辞めたいとする声が「ない」の26%を圧倒した。
自由意見では、医療改革関連法・診療報酬改定などに関して病院が「病院改革には医師・看護師・コメディカルの増員や労働条件改善が必須で、大幅な医療費アップは当然」や「机上の理論ではなく、現場を十分に理解して改革すべし。経済学者の理論は最悪と感じる」、「財政赤字を減らすために医療費支出を削減するという考え方が根本的に間違っている。国民に必要な医療をいかに確保すべきかを議論すべき」などの声を寄せた。
また、国や自治体に望むことについて勤務医からは「医療現場を分かる人が医療政策を考えてほしい」・「少しでも勤務医を残したいなら、訴えに耳を傾けなさい」・「医療費は必要な費用。まず削減ありきでは、まともな医療はできない」といった意見が目立った。
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